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STRAWBERRY★LION

とりあえず生きてますΣd(-ω-`d)
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9

マリアを探しながら家の外に出たルカだったが、マリアを見つけられなかった。

「くそぉ。どこ行ったんだよ!」

ルカは火を避けながら叫んだ。

「マリアーーーー!!」

「は、はい。」

ルカの背後から声がした。

「マリア、無事か?」

駆け寄ると、マリアは笑って頷いた。

「何とか。」

「部屋に居なかったから、逃げたとは思ったけど。」

「部屋に入る前に火の手が見えて、とりあえず逃げたんですけど・・ルカさんたち大丈夫かと思って引き返しちゃって。」

「そっか。どっちにしても無事でよかった。」

ルカは溜息を吐いた。

「っと。安心してる場合じゃない。逃げよう。」

ルカはマリアの手を取って、村の外へ向かった。ロッピーはもちろんルカの肩の上に乗っていた。



しばらく走ると、村の外に出た。少し小高い丘に上る。

「・・・。」

ルカたちは絶句した。村全体が、火の海だった。

どうしてこんなことに・・?

マリアが身震いをした。

「寒い?」

そう聞くと、マリアは首を横に振った。

「すごく・・強い・・魔法の力・・感じるんです・・。」

ルカには分からなかったが、魔法使い独特に感じるものがあるのだろう。

ロッピーは慰めるようにマリアの肩に乗った。

「ありがとう。ロッピー。」

「魔法・・の力・・。」

ルカは呟くように言った。

「もしかして・・俺の両親殺した犯人と関係があるのかもしれないな・・。」

「・・・・。」

マリアは恐ろしくて言葉にできなかった。

『師匠が・・関係してるかもしれない・・。』

3人はただただ火の海になっている村を見つめることしかできなかった。
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