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STRAWBERRY★LION

とりあえず生きてますΣd(-ω-`d)
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2

少年は家に入り、まず血だらけになっている床を掃除した。両親が流した血は、既に固まりかけている。

泣きながら掃除をした。泣いているとロッピーが慰めるように肩に乗って来た。

「ありがとう。慰めてくれて。」

「ピィ。」

少年は涙を堪えてまた掃除をした。

カチャン。

何かが落ちた。少年は辺りを見回した。ロッピーが見つけ、少年に渡した。

「何だ、コレ・・?石?」

何かの欠片のような気もする。こんなもの、見たことない。もしかして両親を殺した奴らの手がかりかもしれない。

そう思い、少年はそれを服のポケットに入れた。



掃除が終わると、今度は旅に出る準備をした。

鞄の中に少しの食料を入れ、父親から受け継いだ剣を取り上げた。

この時既に日が落ちていた。このまま家を出れば、森の中で迷ってしまうことは必然だった。

「ロッピー、明日出発しよう。」

「ピィ。」

頷くように返事する。2人はこの家での最後の食事を取った。

ただ無言で、母親の手伝いで覚えた料理を作って食べた。



必ず・・必ず・・この手で、両親の仇を討ってやる。



少年は、再び決意を固くした。
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